猫用プリンの作り方
飼い主さんがプリンを食べていると「猫がいつも欲しがる・・・」そんなときは、猫に与えるのは、ちょっとまってくださいね。
猫にとって人間用のプリンは毒になります。
なぜ猫にプリンを与えてはいけないのか、確認してみてください。
猫に安心して与えられる、手作りの猫用プリンレシピも紹介します。
猫にプリンを食べさせていい?
猫には人間用のプリンを与えないでください。
「下痢しやすい」「虫歯になりやすい」2つの理由があります。
乳製品で下痢しやすいためNG

猫は牛乳に含まれている乳糖を分解する「ラクターゼ」の酵素が少なく、猫が牛乳を飲むとお腹を壊してしまう恐れがあります。
人も牛乳を飲むと下痢する人がいますが、猫が下痢する理由と一緒です。
プリンにも牛乳を使っているため、猫のお腹の健康を考えて与えないようにしましょう。
「プリンに入っている牛乳は加熱されているから大丈夫では?」と思うかもしれません。
牛乳に含まれる乳糖は、加熱しても分解はされないのです。
甘いものは虫歯になるためNG
本来猫に虫歯がないのはご存知でしょうか?
人が食べているものを与えなければ、猫が歯磨きをしなくても虫歯になりません。
猫の口の中は、通常はpH8.0~9.0でアルカリ性です。
一方で人間の口の中は弱酸性で、食べ物に含まれる糖の影響で、虫歯菌が酸をつくりだして虫歯になります。
猫の口の中はもともと虫歯菌が繁殖しにくい性質で、一生歯を磨かなくても虫歯にはなりません。
ただし、人が食べる甘いものを与えたときは例外となるため、猫にプリンを与えないでください。
猫がプリンなど飼い主さんの食べているものを欲しがる理由
そもそもなぜ、猫は飼い主さんが食べているプリンを欲しがるのでしょうか?
興味があるだけ
猫にとって飼い主さんは「仲間」や「ママ」です。
身近な存在の人が美味しそうに食べていたら、猫だって「美味しいかも?」と気になります。
猫が食べても本当に美味しいかは別として、好奇心が旺盛な猫は、飼い主さんが食べているものに興味を持ってしまうのです。
一度食べたら美味しかった
飼い主さんが猫に与えたときや、猫が盗んで食べたときに、その味を覚えた場合もあるでしょう。
一度猫が「美味しいもの」だと認識すると、当然飼い主さんが食べていると欲しがります。
遊んで欲しい
飼い主さんが食べているときに猫がじっと見ていると、飼い主さんは「これ食べたいの?」と勘違いしてしまうかもしれません。
猫にとっては「食べたい」ではなく「遊んで欲しい」こともあるのです。
それを飼い主さんが勘違いして猫に与えてしまうと、味を覚えた猫はまた欲しがるため注意してください。
猫用プリンレシピの紹介
猫がどうしても飼い主さんが食べているプリンを欲しがるなら、猫専用のプリンを作ってあげましょう。
牛乳や砂糖が含まれないプリンなら、猫に与えても大丈夫です。
【材料】
豆乳またはヤギミルク・・・100mg
鶏卵・・・2個
【作り方】
ボウルに豆乳かヤギミルク、卵を入れてかき混ぜます。
かきまぜた材料をザルでこして、器に入れましょう。
器を蒸し器で調理して、プリンの生地が固まったらできあがりです。
猫の好みでかつおだしを加えてプリンにしたり、かつおだしをソースにしてトッピングにしたりする方法もおすすめです。
猫用プリンを食べさせるときの注意点
猫用プリンはシンプルな材料で猫にも安心ですが、アレルギーがある子は注意しながら与えてくださいね。
豆乳
豆乳はペットフードにも使われる材料のため、猫に与えても問題はないでしょう。
しかし、猫は動物性たんぱく質のほうが消化しやすいようで、豆乳の植物性たんぱく質を上手く分解できない子もいます。
猫用プリンを作るときは、必ず砂糖などが入っていない無調整豆乳を使ってください。
大豆アレルギーを持つ猫もいるため、少量ずつ与えて猫の様子を確認しましょう。
ヤギミルク
ヤギミルクは猫や犬にも使われることがある食品です。
売られているヤギミルクのほとんどが脱脂粉乳で、ネットでも買うことができます。
ヤギミルクは豊富なカルシウムが含まれているため、猫の骨のサポートとしてもいいです。
ストレスが溜まりやすい猫、生活習慣病になりやすい猫、骨が心配な猫に使ってあげましょう。
猫用プリンの通販はある?
残念ながら猫用プリンとして市販されている商品はないようです。
ニーズがあれば商品として売り出されるのかもしれませんが、猫にプリンをおやつとして与える家庭は少なく、商品化は難しいのではないでしょうか。
それに市販の猫用プリンがあったとしても、手作り食品に比べると安全性は劣ります。
食品添加物が含まれている可能性も考えて、飼い主さんが猫のためにプリンを手作りしてあげてくださいね。
猫用プリンはないですが、猫用ケーキの市販ならあります。
誕生日やお正月など、特別な日だけ与えるなら購入するのもおすすめです。
猫に毒になる食品一覧
猫にはプリン以外にも食べさせてはいけないものがあります。
中には猫にとって毒となる成分が含まれているものもあるため、注意してください。
スナック菓子
人間用のスナック菓子は、塩分や油分も多いので猫に向いていません。
猫が欲しがっても、飼い主さんが食べているおやつを与えないようにしましょう。
生卵
卵の白身には「アビジン」という酵素が含まれ、猫のビオチンを分解します。
ビオチンは皮膚の健康に必要なビタミンで、猫に生卵を与えないでください。
プリンに卵を使うときは、全卵を使ってよく加熱しましょう。
ネギ類
玉ねぎや長ネギなどに含まれる「アリルプロピルジスルフィド」が猫の赤血球を壊します。
猫に大量に与えると貧血をおこし、呼吸困難になるリスクがある食べ物です。
ネギ類を加熱しても赤血球を壊す成分はなくならないので注意してください。
人間が食べるものだとソース類にネギ類が入っていることがあります。
チョコレート
チョコレートに含まれる「テオブロミン」「カフェイン」により猫は中毒をおこします。
カフェインには興奮作用があるため、猫がチョコレートを食べてから1時間くらいで、落ち着きがなくなるでしょう。
脈拍数が高くなって、呼吸困難がおこり、尿失禁をします。
重度になれば痙攣をおこして、死に至ることもある怖い成分です。
コーヒーも同様にカフェインの影響があるため、猫に与えることはできません。
甘いもの
猫に甘いものを与えると、砂糖の影響で虫歯になりやすくなります。
もともと猫は甘いものを感知する味覚がなく、人間のように甘くて美味しいと感じているわけではないのです。
アルコール類
猫の肝臓はアルコールを分解できず、急性アルコール中毒になります。
酔った姿を見たくて、ふざけて猫に与えないでください。
イカ
生のイカに含まれる「チアミナーゼ」という酵素が、猫のビタミンB1を破壊します。
イカを加熱すれば問題はないので、調理したイカやスルメなら問題はないでしょう。
しかし、スルメも消化に悪いものなので、大量に与えすぎは禁物です。
猫が「イカで腰を落とす」といわれるように、ビタミンB1が破壊されると、腰が立たなくなりフラフラになります。
アボカド
アボカドに含まれている「ペルシン」が猫に有害となります。
猫がアボカドを食べると、嘔吐や下痢をおこし中毒症状が出るため注意が必要です。
アワビ
アワビの肝の部分には「ピロフェオホルバイド」が含まれています。
猫がピロフェオホルバイドを摂取すると、少しの光でも皮膚炎をおこすため注意が必要です。
色素が薄い猫の耳で影響が出やすく、腫れやかゆみがおこります。
症状がひどければ耳が壊死して取れることもある怖い成分です。
イワシ、マグロなど青魚
青魚は短期間にたくさん猫に食べさせると、「黄色脂肪症」になります。
脂肪があるところに炎症がおこり、強い痛みをおこすため注意しましょう。
猫缶にはマグロなどの青魚が使われているため、毎日同じものを与えず、ローテーションさせてください。
日本では猫=魚というイメージがありますが、猫に魚しか与えないと、栄養が偏って死にます。
野生の猫は海や川に入って、魚を捕まえて食べませんよね。
青魚の猫缶があるのはコストが安いからで、猫に向いている食品だからではないのです。
まとめ
猫が飼い主さんの食べているプリンを欲しがっても、ただ興味があるだけです。
人間用のプリンは猫にはよくない食べ物なので、与えないようにしましょう。
もし、飼い猫がプリンを欲しがったら、手作りのプリンを食べさせてくださいね。
基本は、「猫に人間のものを与えない」ことです。
猫が小さい頃から人間のものを与えなければ、人間の食べているものに興味を示さなくなります。